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「質問するたびに嫌な顔をされる」「人前で責められて、出勤前から緊張する」。看護の仕事そのものより、人とのやり取りで疲れてしまうことがあります。
そんなとき、自分の性格や努力だけで解決しようとしなくて大丈夫です。 業務の進め方を確認すること、相談先を変えること、働く場所から距離を取ることは、それぞれ検討できる選択肢です。
この記事では、困った場面の整理、相談するときの伝え方、異動や転職を考える際の確認点を紹介します。職場全体の問題を「女性が多いから」「看護師なら仕方がない」と片づけず、実際に起きていることを見ていきましょう。
まずは、今の自分を守るために必要な対応を選ぶ
すべての悩みを、同じ順番で解決する必要はありません。今の状況に近いところから考えてください。
| 今の状況 | 最初に考えたい対応 |
|---|---|
| 説明が人によって違い、業務に迷う | 正式な手順と確認先を指導担当者・責任者に確認する |
| 必要な情報を共有してもらえない | 業務への影響を責任者に伝え、共有方法を整えてもらう |
| 侮辱や嫌がらせが続く | 出来事を記録し、院内の相談窓口や外部の労働相談へつなぐ |
| 眠れない、食事が取れないなど生活に影響している | 職場の健康相談窓口や医療機関に相談し、勤務の調整も検討する |
| 暴力などで身の危険がある | その場で一人で対応せず、安全を確保して応援を求める |
相談するために、すべてを説明できる状態まで待つ必要はありません。「出勤するのがつらい」「誰に話せばよいか分からない」からでも、相談を始められます。
心身の悩みについては、厚生労働省の「こころの耳」に、働く方や家族が利用できる電話・SNS・メールの相談窓口があります。受付時間や相談できる範囲は、利用前に案内を確認してください。こころの耳の相談窓口
指導の内容と、相手の言動を分けて考える
仕事で修正する点があったとしても、人格を否定されることまで受け入れる必要はありません。反対に、厳しく聞こえたという印象だけで、すべての指導を同じように判断することもできません。
厚生労働省は、職場のパワーハラスメントを、立場などの優位性、業務として必要・相当な範囲を超える言動、就業環境への悪影響という要素で説明しています。適切な範囲の業務指示・指導とは区別し、個別の状況を確認して判断します。厚生労働省・パワーハラスメントとは
自分で「これはパワハラだ」と結論を出してからでなければ相談できない、ということではありません。 何を言われ、どの業務にどう影響したかを、相談窓口に伝えてください。
たとえば、次の二つを分けてメモします。
- 業務の確認:どの手順を直す必要があり、次は何を確認するのか。
- 言動への困りごと:どのような言葉や対応があり、何に困っているのか。
改善する業務と、相談が必要な対応を分けると、「自分にミスがあったから全部我慢する」という考えから距離を取りやすくなります。
場面別に、業務を一人で抱え込まない方法を考える
指導する人によって、言うことが違う
その都度、自分だけで相手に合わせようとすると、何が正式な手順なのか分からなくなります。指導担当者や責任者に、確認先を一本化できるか相談しましょう。
この業務について、Aの方法とBの方法を教わり、どちらで進めるか迷っています。部署の手順と、今後の確認先を教えていただけますか。
これは相談文の例です。どちらの人が間違っているかを決めるためではなく、安全に同じ基準で仕事を進めるための確認として伝えます。
無視されたり、必要な情報が届かなかったりする
挨拶への反応が薄いことと、申し送りなどの業務情報が共有されないことは、分けて整理します。必要な確認ができない場合は、相手の機嫌が直るのを待たず、リーダーなど別の責任者へ相談してください。
「○○の情報を確認できず、次の対応を判断できません。確認先を教えてください」のように、業務への影響を伝えます。繰り返す場合は、個人同士のやり取りだけにせず、部署の共有方法を調整してもらうことも必要です。
医師・他職種・患者さんや家族への対応で困る
役割や依頼内容が曖昧な場合は、何を、いつまでに、誰がするかを確認します。暴言や威圧、暴力を受けた場合は、個人の接遇だけで解決しようとせず、職場の報告・応援の仕組みを使います。
日本看護協会も、看護現場の暴言・暴力・ハラスメントへの対策を案内しています。職場では、報告先、応援を呼ぶ方法、対応後の支援を確認しておきましょう。日本看護協会・看護現場におけるハラスメント対策
相談するときは「出来事・影響・希望」をメモする

気持ちを落ち着かせてから完璧に話そうとしなくても大丈夫です。次の項目のうち、書けるところだけ準備してみてください。
| メモすること | 書き方の例 |
|---|---|
| いつ・どこで | ○月○日の申し送り後、スタッフルームで |
| 何があったか | 言われた言葉、された行動。覚えていない部分は不明とする |
| 業務や生活への影響 | 必要な確認ができなかった、出勤前に強い不安がある |
| すでに相談したこと | 相談日、相手、回答、その後の状況 |
| 希望する対応 | 指導担当の調整、情報共有方法の変更、相談窓口の案内など |
事実と自分の受け止め方は、どちらも相談に必要です。相手の動機を推測して書くより、「この言葉を聞き、こう感じた」と分けて残しましょう。
患者さんを特定できる情報や診療記録を、個人の端末へ持ち出して記録の代わりにしないでください。業務上の情報を含む場合は、職場のルールに沿った保管先・報告先を確認します。
相談の際には、「誰にどこまで共有されるか」「次にいつ状況を確認できるか」も聞いておくと、その後の進み具合を確かめやすくなります。
上司に相談しにくいときは、別の窓口を使う
直属の上司が困りごとの相手である場合など、同じ人へ繰り返し話すことが難しい場合もあります。看護部、人事、ハラスメント相談窓口、産業保健スタッフなど、職場で使える別の経路を確認してください。
外部では、都道府県労働局などの総合労働相談コーナーが、いじめ・嫌がらせや労働条件などの相談を無料で受け付けています。相談内容に合う窓口や対応方法を案内してもらえます。厚生労働省・総合労働相談コーナー
「上司へ相談しても変わらなかった」という事実も、そのまま伝えて構いません。一度の相談で解決すると決めつけず、返答や対応を確かめ、必要なら次の窓口につなぎましょう。
異動や転職は、変えたい条件を整理してから比べる
人間関係がつらいとき、「看護師そのものが向いていない」と感じることもあると思います。ただ、今の部署の指導体制や仕事の進め方が合わないことと、看護の仕事全体が合わないことは同じではありません。
院内の異動、勤務調整、別の施設への転職などを考える場合は、次の職場で必要な条件を具体的にします。「優しい人が多いところ」だけでなく、「中途入職者にも相談担当がつく」「手順を確認できる」「忙しい時間に応援を呼べる」といった項目です。
転職には応募や新しい環境への適応も伴います。体調が悪いときは、転職活動を急ぐことだけを解決策にせず、休むことや健康面の相談も一緒に考えてください。
次の職場では、雰囲気に加えて相談の仕組みを確認する

見学中に笑顔が多かった、知人が働きやすいと言っていた。それは判断材料になりますが、自分が配属される部署や勤務時間でも同じとは限りません。
| 聞きたいこと | 質問の例 |
|---|---|
| 入職直後の支援 | 中途入職者の指導担当と、質問できる相手は誰ですか |
| 手順の共有 | 判断や手順が分かれたとき、部署ではどう統一しますか |
| 忙しい時間の応援 | 一人で対応しきれないとき、誰に応援を求めますか |
| 困りごとの相談 | 配属先以外に、相談できる窓口はありますか |
| 情報の時点 | この説明は、いつの、どの部署の状況ですか |
看護roo!転職やレバウェル看護を利用する場合も、職場の人間関係が必ず良いと保証してもらうのではなく、こうした条件を確認するために相談しましょう。担当者が把握していない情報は、見学や面接で聞く項目として残します。
看護roo!とレバウェル看護の支援内容・登録前の注意点を比べる
僕は、つらい環境に長く耐えられることだけを、看護師としての力だとは思っていません。今の経験から「自分にはどんな支えが必要か」を見つけることも、これからの働き方を選ぶ大切な準備です。一人で抱える前に、話せる相手と、次に確認することを一つ決めてみてください。