- 大学病院の看護師の年収って、実際どれくらい?
- 今の自分の年収は、相場と比べて高いの?
- 大学病院で働きながら、もっと年収を上げる方法が知りたい
大学病院の年収は高いイメージがありますが、具体的な金額や一般病院との違いは知らない人も多くいます。キャリアを考えるうえで、正確な年収相場を知ることは欠かせません。
この記事では大学病院の看護師の年収相場をさまざまな角度から比較し、収入を上げる具体的な方法を解説します。記事を読めば、大学病院のリアルな年収事情がわかり、今後のキャリアプランを考えるヒントが得られます。
大学病院の看護師の年収は一般病院より高い傾向にあり、長く働くことや資格取得、役職に就くことが収入アップの鍵です。
大学病院と一般病院の看護師の平均年収を比較

大学病院で働く看護師の平均年収は、看護師全体の平均年収約508万円を上回ることが多くあります。大学病院の看護師の年収が高い理由は以下のとおりです。
- 基本給の高さ
- 賞与の多さ
- 各種手当の充実
大学病院は経営母体が安定しています。年間4か月分以上の賞与支給や研究・最先端医療に関わる特殊業務手当なども大学病院の看護師の年収を押し上げる要因となっています。
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【施設別】大学病院の看護師の年収相場

大学病院の看護師の年収は、設立母体によって大きく異なります。以下の内容で大学病院の看護師の年収について詳しく解説します。
- 国立大学病院の看護師の年収は約534万円
- 公立大学病院の看護師の年収は約528万円
- 私立大学病院の看護師の年収は約521万円
国立大学病院の看護師の年収は約534万円
国立大学病院で働く看護師の平均年収は約534万円です。大学病院の看護師の中でも国立大学病院は高い水準と言えます。国立大学病院の年収が高い理由は、職員が「みなし公務員」として扱われる点にあります。国立大学病院の看護師の給与は国の基準で決められ、長く働くほど着実に給与が上がっていく仕組みです。
毎月の給与に基本給だけでなく、さまざまな手当が加算されることも国立大学病院の看護師の年収が高い大きな要因です。国立大学病院の看護師は以下の手当が充実しています。
- 地域手当
- 住居手当
- 扶養手当
国立大学病院で働く看護師の賞与は景気の影響を受けにくく、年間で4か月分以上が安定して支給されます。安定した給与体系と手厚い福利厚生が、国立大学病院の看護師の高い年収を支えています。
公立大学病院の看護師の年収は約528万円

公立大学病院で働く看護師の平均年収は約528万円です。地方公務員に準ずる身分になるので、公立大学病院は給与体系が安定しています。勤務先の地方自治体が定めた「給料表」にもとづき、公立大学病院の看護師の給与は勤続年数に応じて着実に昇給する仕組みになっています。
福利厚生が手厚く、退職金制度などが整っている点も公立大学病院で働く看護師の魅力です。公立大学病院のある自治体の財政状況や地域手当の有無によって、実際の看護師の年収は変わります。
私立大学病院の看護師の年収は約521万円
私立大学病院で働く看護師の平均年収は約521万円です。国立大学病院や公立大学病院の看護師と比べると、私立大学病院はやや低い年収水準です。私立大学病院の給与は運営母体である学校法人が独自に給与体系を決めているため、病院による給与格差が大きい傾向があります。
都市部の有名な私立大学病院では看護師の各種手当が充実し、国立や公立の年収を上回る高待遇もあります。私立大学病院は経営状況が賞与額に反映されやすく、業績によって年収が変動する点に注意が必要です。
【年齢別】大学病院の看護師の年収相場

大学病院で働く看護師の年収は年齢とともに着実に上昇する傾向があります。年齢別の大学病院に勤める看護師の年収相場は以下のとおりです。
- 20代:約480万円
- 30代:約530万円
- 40代:約580万円
- 50代:約620万円
大学病院で働く看護師の年収は経験やスキルの蓄積により昇給します。30代以降はリーダー業務や管理職への昇進により役職手当が加わることで、さらに年収アップが期待できます。
【地域別】大学病院の看護師の年収相場

大学病院で働く看護師の年収は勤務地域によって大きく異なります。大学病院で働く看護師の年収は物価の高い都市部ほど高くなる傾向があります。地域の物価水準や住宅手当の金額、看護師確保の難易度などが大学病院で働く看護師の年収に反映されるためです。
大学病院の看護師の年収が最も年収が高い地域は関東地方で、次いで近畿地方や東海地方が全国平均を上回ります。一方、九州地方や東北地方、北海道は都市部と比較して大学病院で働く看護師の年収が低い傾向にあります。
大学病院の看護師の年収に影響する要因

大学病院の看護師の年収に影響する要因は以下のとおりです。
- 賞与
- 残業手当や夜勤手当
- 勤続年数の長さ
賞与
大学病院の賞与は看護師の年収を大きく左右する要素です。年間の賞与の支給額が基本給の数か月分になることも多く、看護師の年収の大きな割合を占めるからです。大学病院の賞与は年に2回支給されることが一般的で、相場は基本給の3〜4.5か月分ほどになります。
賞与の金額や安定性は大学病院の設立母体によって以下の違いがあります。
- 国立・公立大学病院
- 公務員に準じた規定で支給されるので、経営状況に左右されにくく安定的です。
- 私立大学病院
- 病院の業績によって支給額が変動する傾向があります。
大学病院の種類だけでなく、個人の人事考課や勤続年数、役職なども査定に影響し、賞与の支給額が変わります。
残業手当や夜勤手当

残業手当や夜勤手当は大学病院で働く看護師の年収に大きく影響します。大学病院は緊急入院や急な手術、勉強会などが多く、残業が発生しやすい環境だからです。
夜勤手当も給与を構成する要素で、夜勤の回数が多いほど大学病院で働く看護師の年収は高くなります。法律で定められた深夜割増賃金に、病院独自の手当が上乗せされることが一般的です。
大学病院は2交代制や3交代制の勤務が多く、準夜勤・深夜勤のそれぞれに手当が支払われます。夜勤1回当たりの手当額は大学病院によって差があるため、手当の金額が看護師の年収を左右します。
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勤続年数の長さ
大学病院で長く働くことは看護師の年収を上げるための要素です。多くの大学病院では勤続年数が増えるにつれて給与が上がる仕組みを取り入れているため、安定した収入アップが見込めます。勤続年数に応じて基本給が定期的に上がり、基本給をもとに計算される賞与の額も増える傾向にあります。
長く勤めることで主任や看護師長といった役職に就く機会が増え、役職手当による給与の上乗せが可能です。将来受け取れる退職金の額も、勤続年数が長いほど多くなります。1つの大学病院に勤め続けることで、毎月の給与や賞与、役職手当などの面で看護師の年収を押し上げられます。
大学病院勤務の看護師が年収を上げる方法

大学病院で働きながら年収を上げる方法は以下のとおりです。
- 勤続年数を重ねる
- 資格取得やスキルアップをする
- 夜勤や特定業務を積極的に担う
- 役職や管理職への昇進を目指す
勤続年数を重ねる
大学病院で勤続年数を重ねることは、看護師の年収を上げるための有効な方法です。多くの大学病院では長く働くほど看護師の給与が上がる仕組みを取り入れているからです。
大学病院で長く働くことで以下のメリットがあり、看護師の年収アップにつながります。
- 基本給の上昇
- 賞与の増加
- 昇進と役職手当
- 退職金の増額
同じ大学病院で看護師として長く経験を積めば、直接的な収入アップにつながります。特に公務員に準じた給与体系である国公立の大学病院の看護師は、より安定した昇給が期待できます。
資格取得やスキルアップをする

大学病院で看護師の年収を上げるには、資格取得やスキルアップも効果的な方法です。専門性を高めることで、資格手当などで直接給与に反映されるだけでなく、自分の市場価値も高められます。
専門的な資格を持つ看護師は、より高度な医療の現場で必要とされる存在です。大学病院によっては資格手当が支給されたり、昇進の条件になったりするので、年収アップに直結します。
看護師の年収アップにつながる資格やスキルアップは以下のとおりです。
- 専門看護師・認定看護師
- 特定行為研修
- 認定看護管理者
- 大学院進学
- 関連資格取得
- 研修・学会参加
資格取得やスキルアップは、看護師の業務に役立つ知識や技術を深める良い機会になります。看護師としてのキャリアプランに合わせて資格や研修を探してみましょう。
» 看護師のキャリアアップの選択肢や必要な準備を解説
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夜勤や特定業務を積極的に担う
大学病院で夜勤や特定業務を積極的に担当すると、看護師の年収を効果的に上げられます。看護師の年収を上げるために以下の方法が考えられます。
- 夜勤回数の増加
- 特殊業務部署への異動
- オンコール・休日出勤
- 夜勤専従
自分の体力やライフスタイルと相談しながら、手当がつく業務の担当を検討しましょう。
役職や管理職への昇進を目指す
役職や管理職への昇進を目指すことは、大学病院で働く看護師の年収を大幅に上げるための確実な方法です。主任や看護師長といった役職に就くと役職手当が給与に加算されるので、看護師の収入アップにつながります。役職手当の相場は主任で月に数万円、看護師長では月5〜10万円程度です。
看護師の昇進には看護経験やリーダーシップ、マネジメント能力が求められます。日頃から以下の役割に積極的に取り組み、実績を積みましょう。
- チームリーダーや後輩指導
- 委員会活動への参加
- 病棟内の業務改善
大学病院のスタッフをまとめる力を養うことが昇進への近道になります。認定看護管理者などのマネジメントに関する資格の取得もキャリアアップにつながります。
大学病院の看護師に向いている人の特徴

大学病院の看護師に向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 高度医療に興味がある人
- 学習意欲が高く研究活動に興味がある人
- チームワークを大切にする人
高度医療に興味がある人
高度医療に興味がある人は大学病院での勤務がおすすめです。常に最先端の医療に触れられる環境が大学病院の看護師にはあるからです。大学病院は一般の病院では治療が難しい患者を受け入れるため、新しい治療法や珍しい症例に携わる機会が豊富にあります。
大学病院の看護師として働いて得られる経験は以下のとおりです。
- 最先端の医療技術・治療法
- 珍しい症例・難病の看護
- 専門性の向上
- 最新の医療機器の操作
- 重症・複雑な病状の患者の看護
大学病院で働くことは、看護師としての専門性を深め、大きな成長につながります。
学習意欲が高く研究活動に興味がある人

常に新しいことを学び続けたい、研究活動にも挑戦したいと考えている人は、大学病院の看護師が向いています。大学病院は患者を治療するだけでなく、教育や研究も行う場所だからです。最先端の医療に日々触れられるので、新しい知識や技術を学ぶ機会が多くあります。
大学病院には以下の学ぶ環境が整っています。
- 研修や勉強会
- 看護研究や学会発表
- 資格取得の支援制度
- 指導・教育する役割
看護師のスキルアップやキャリアアップを目指すための制度が充実している点は、大学病院ならではの魅力です。向上心を持って看護の専門性を高めたい人にとって、大学病院は理想的な環境と言えます。
チームワークを大切にする人
大学病院の看護師はチームで協力して患者さんのケアにあたる場面が多いので、チームワークを大切にする人が向いています。重症の患者が多く、さまざまな専門家が在籍する大学病院では、1人の看護師だけでは最善の医療を提供できません。
大学病院の看護師は医師や薬剤師といった他の職種のスタッフと密に連携し、チーム全体で治療方針を考えていく必要があります。大学病院で働く看護師には日常業務の以下の場面でチームワークが求められます。
- 多職種とのカンファレンス
- 看護方針の検討
- 緊急時のチーム対応
- 新人や学生への指導・教育
- スタッフ同士の協力・サポート
大学病院の看護師は周囲との連携が欠かせません。お互いに協力し、サポートし合える関係性を築ける人にとって、大学病院はやりがいを感じられる職場です。
» 看護師が抱える人間関係の悩み|原因や悩みを軽くする方法を解説
大学病院の看護師の年収に関するよくある質問

大学病院の看護師の年収についてよくある質問をまとめました。以下の質問について詳しく解説します。
- 大学病院の看護師の初任給はどのくらい?
- 大学病院看護師の仕事はきついと言われるのはなぜ?
- 大学病院の看護師の離職率は高い?
大学病院の看護師の初任給はどのくらい?
大学病院で働く看護師の初任給は月収約26〜30万円が一般的な相場です。看護師の初任給は最終学歴によって異なり、夜勤手当などの各種手当を含んだ金額になります。
学歴別の初任給の目安は以下のとおりです。
- 大卒:月収約27~30万円
- 専門学校卒:月収約26~29万円
賞与を含めた看護師の初年度の年収は、350〜450万円程度です。ただし、夜勤の回数や首都圏などの都市部か地方かによっても看護師の給与に差が出る点は覚えておきましょう。
大学病院看護師の仕事はきついと言われるのはなぜ?

大学病院の看護師の仕事は、精神的にも身体的にも負担が大きい業務が多く「きつい」と言われています。命に関わるため緊張感が求められ、看護業務以外の役割も多いからです。
大学病院の仕事がきついと言われる理由は以下のとおりです。
- 重症・緊急度の高い患者対応
- 新しい知識・技術の習得
- 多忙な業務と残業
- 看護業務以外の役割
- 複雑な連携
- 勤務時間外の活動
専門性の高い業務と多岐にわたる役割を担うため、大学病院の看護師は心身ともに負担が大きく、仕事がきついと感じる場面が多いと言えます。
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大学病院の看護師の離職率は高い?
大学病院の看護師の離職率は一般病院と比べて高い傾向にあると言われています。離職率の背景には大学病院ならではの業務の負担の大きさや、キャリアに関する考え方が影響しています。
大学病院の看護師が離職を考える理由は以下のとおりです。
- 心身への負担
- 看護以外の業務
- 複雑な人間関係
- キャリアチェンジ
重症患者が多く最先端の医療を担うため、大学病院で働く看護師は心と体への負担が大きくなります。看護の仕事以外に、院内研修や勉強会、研究活動などにかける時間も多くなりがちです。
大学病院では医師や多くの専門スタッフと関わるため、人間関係が複雑になってストレスを感じることもあります。高度なスキルを身につけた後、より自分に合った働き方を求めて別の病院や施設へ転職する人もいます。さまざまな要因が重なることで、大学病院を離れるという選択をする看護師が一定数いることが現状です。
» 看護師の離職率は高い?現状と離職する5つの理由を紹介
大学病院の看護師の年収を把握してキャリアアップを目指そう

大学病院の看護師は一般病院と比較して年収水準が高く、キャリアアップを目指す看護師にとって有力な選択肢です。大学病院の看護師は勤続年数や資格取得による継続的な年収アップ、最先端医療や研究活動への参加によるやりがいなど、多くのメリットがあります。
看護師の正確な年収相場を把握したうえで、キャリアアップを目指しましょう。